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2022-07-28

6.『海を見ていたの』歌詞と解説

 

「海を見ていたの」

沖行く船は 童話の挿絵の
アラビアの帆船に どこか似ていた
ガラスの向こうの 海は秋色
冒険の切れ端が なぎさに流れ着く

はるか遠く 波はとどいても
とどいた波を たたえる者はない

黒い雲間をつらぬいて
光が今 道を指す

海を見ていたの のどかにきらめいて
あらぶる神の顔 忘れたかのように

嵐を超え 生きていたなら
あなたの元へ きっと帰るから
こころが折れ はるか流されても
希望はここにある ウ ウ ウー

沖行く船は 夢を運ぶの
窓枠の海の絵に だれが入れたの
ガラスの向こうの 海は眠たげに
寄せる波繰り返す 子守歌のように

岸辺を目掛けて 波はくだけても
くだけた波を 数える者はない

暗い波間を切り裂いて
光が今 道を指す

海を見ていたの 病院の窓から
沖行く船はきっと 神の手の幻

嵐を超え 旅が終われば
あなたの元へ きっと帰るから
この身が果て 夢が敗れても
わたしはここにある ウ ウ ウー

 

外房の海を望む自宅の二階の窓から秋の日の海をぼんやり眺めていた時、ふと気が付いたことがありました。
私がこうして窓から海を見ているように他の家や建物から海を眺めている人がいるんだろうということ。
そこにはホテルの宿泊者もいるでしょう。別荘に週末を楽しみに来ているサーファーも、漁師の家も商人の家も。そして病室の窓からこの海を見ている人も。
そんなことに思いが及んだ時にこの歌が出来ました。

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