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2022-07-28

7.『浜通り』歌詞と解説

 

「浜通り」

五月の浜通りの日差しはやけに強くて
ぼくは帽子を忘れたことを思い出す
思い出す
天気予報はいつもぼんやり見てるから
なんの役にも立てはしない
段取りの悪いこと 悪いこと

鯉のぼりは潮風飲み干し
腹をふくらませる
サーファーたちは海が近づいて
胸をときめかせる
それでも時は静かに流れて
ゆっくりと ゆっくりと
すべて額縁の絵の中に収まって
ぼくも絵の中のひとりになる

そのとき通りの先で
羽ばたく音が聞こえた
ちいさな鳥が道ばたから
羽ばたく音が聞こえた

五月の浜通りはなぜだか君はいなくて
かわいい日傘の二人の写真思い出す
思い出す
二人で作った歌 とても潮風メロディ
そのとき町のチャイムが聞こえて
段取りの悪いこと 悪いこと

のぼりは 海に出ようとして
水平線を見つめる
サーファーたちは波をとらえようと
沖へ沖へとくり出す
それでも時は静かに流れて
ゆっくりと ゆっくりと
すべて額縁の絵の中に収まって
ぼくも絵の中の光になる

そのとき通りの先で
羽ばたく音が聞こえた
ちいさな鳥が道ばたから
羽ばたく音が聞こえた

 

私の住んでいる外房の海辺の町は、五月になると浜通りも活気が出てきます。
そして、通りを挟んだ向かいの旅館では鯉のぼりが揚がります。
潮風をたらふく飲んで、五月の空に悠々と泳いでいる彼らがこの歌の主役です。また、間奏に流れている沖縄の楽器三線を演奏しているのは、地元のギタリスト、新島達也さんです。ギターを三線に持ち替えての演奏でした。

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